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大学時代に映画にはまった僕ですが

最初は新作じゃなくて安くレンタルできる旧作にはまったんですね。

で、ゴッドファーザーとか七人の侍とか誰もが知ってる名作とか歴代のアカデミー賞受賞作品とかキネマ旬報1位作品は一通り見てしまった後、何を見たらいいんだろうという時期に参考にしたのが下記のもの。

・町山智博や高橋ヨシキ、宇多丸、春日太一といったサブカル界隈で大人気の映画評論家たちがラジオや雑誌、書籍で紹介している映画

・映画監督たちの選ぶオールタイムベスト10などをまとめたサイトやtwitterのbot

・大学近くに置いてあった「死ぬまでに見たい映画1001本」という超分厚い本にのってる映画リスト

 

ここら辺をあさってると「え?なにこれ知らない!」

「初めて聞いたけどこんな評価高いのか!」みたいな映画をいくつか見つけるんですが・・・・

そういう映画に限って

地元や大学近くの
TSUTAYAに置いてNeeeeeeeeeeee!!!!!

 

そういう玄人受けするような映画は基本的に普通のTSUTAYAやその他レンタルショップ、DVDショップでは取り扱ってないことが多いんですよね。

そんでどうしてもそれらの作品群が見たかった僕は

 

・新宿、渋谷のでっかいTUTAYAで血眼になって探す

・名画座でやってるのを見つけて行く

・大学の図書館の視聴覚室でVHSやレコードで見る

・パブリックドメインになってる作品がたまたまニコニコ動画などに上がっているのを偶然発見

 

など様々な方策でなんとか見てきたのです。

 

 

が、しかし

最近はいい時代になりましたね。

ぼくの大学生活終盤ぐらいから

TUTAYA発掘良品

動画配信サービス

でそれらの名作、カルト作、珍作群が

簡単に見られるようになってきたのです!゚

ヤッタネ!゚・*:.。.☆●・▽・)八(・▽・●)v☆.。.:*・゚

 

まあ、もっと早めにそういう風にしとけや!( ゚д゚)、ペッ

なんて考えなくもないんですが

 

こうやって見れる環境が整ってくれれば、僕みたいな迷える映画オタクが減ってもっとコアな映画の話も人とできるようになるかもしれないので喜ばしいことです。

 

さて、昔僕が無理して見漁った映画群の中から最近簡単に見れるようになったものを厳選して10本紹介しますね。

 

・ミツバチのささやき 1973年

デルトロ監督の「パンズラビリンス」にも影響を与えたスペイン映画を代表する名作。フランコ政権下の内戦中のスペインを舞台に当時の世相を徹底的に少女の目線からだけ描いている。幻想的撮影と示唆的なシーンに満ちている。

主人公役の子役アナ・トレントの透明感は異常です。

少し前まで名画座で特集されることは多くてもDVD化されていなかったのですが、TUTAYA発掘良品から準新作でレンタルできるようになりました。

 

・フェリーニのアマルコルド 1974年

これはほんとに2018年5月からTUTAYA発掘良品に出たばかりなのですが、巨匠フェデリコ・フェリーニ(「道」とか「甘い生活」が有名ですかね)の自伝的映画です。

1930年代イタリアのとある港町の一年間の様子を描きながら一人の少年の成長と家族の営み、その当時を楽しく生きた人々の物語を明るく叙情たっぷりに語る作品。

1920年生まれのフェリーニの少年時代なのでイタリアにファシスト政権が誕生していく様子も描かれているのですが、「それでも人々はたくましく生きた」という物語の装置になっているので暗くなりません。

後はフェリーニの性癖というか女性の好みもはっきりわかるので本編でご確認ください。(笑)

 

・脱獄広島殺人囚 1974年

いきなりオシャレ要素ゼロの物騒なタイトルですが、これは傑作です。

実在した殺人罪に加え7回脱獄した罪で40年以上の刑を食らった囚人の話を松方弘樹主演、梅宮辰夫、若山富三郎、渡瀬恒彦、金子信雄といった濃ゆ~い面々で映画化した本作。

なんでもこの前年にスティーブマックイーンの「パピヨン」(こちらも脱獄ものの傑作です)が大ヒットしたので真似して作ったそうなんですが全然テイストは違います。(笑)

とにかく向う見ずに、とにかく収監されているのが気に食わないから刑務官への暴行、他の囚人の殺害までして脱獄、おまけに娑婆に出てからも犯罪行為を重ねてどんどん刑期が増していくという若干ブラックコメディ要素もあります。(笑)

 

脱獄の手口や逃走シーンも毎回見せ場に工夫がありますし、

広島弁の濃い顔の男たちの会話だけでずっと見てられます(笑)

 

あとテーマ曲も最高、ラストシーンの切れ味も最高、要は全部最高です。

Netflixで見られるので是非!

・アルジェの戦い 1965年

これは1965年にカンヌ映画祭パルムドールを受賞した作品です。

1950年代後半のアルジェリアでフランスの植民地支配から脱するために戦った人々を描いたドキュメンタリータッチの戦争映画。爆発とエキストラの数などほんとに気合が入っています。

この映画がすごいのはメガホンをとったのはジッロ・ポンテコルヴォというフランス人監督ということです。

まだ独立戦争から10年もたってない中、支配していたフランス人という立場ながら現地俳優を使ってここまでの作品を仕上げたことに驚きです。

公開当時から高い評価を得ていたのですがようやく昨年DVDレンタルできるようになりました。僕はわざわざ大学図書館で見たのでいい時代になりましたね。

・処女の泉 1960年

スウェーデンの伝説的映画監督イングマール・ベルイマンの作品で1960年度のカンヌ映画祭審査員特別賞を獲った傑作。当時のキネ旬の外国映画ベスト1も獲ってます。

画面、演技、演出すべてとても格調の高い映画ですが、話としては

「ずっと神を信じて慎ましく暮らしてきたのに出かけた娘が暴漢に襲われて殺されてしまった!しかもその犯人たちがノコノコ泊めてくれとやってきやがった!ジーザス!ぶっ殺してやる!」ってなる老夫婦の話です笑

 

この話はウェス・クレイブンの「鮮血の美学」でまんま引用されていたり、後はこういう復讐モノはマッドマックスとかチャールズ・ブロンソンの一連の映画によくあるやつですよね。

しかし、そこはベルイマン、悪党をぶっ殺して溜飲を下げるなんて安易なことにはせずによりこちらに問題提起をしてくる内容になってます。詳しくは本編をぜひ。

僕は大学の図書館で見たのですが、今はTSUTAYAの発掘良品でどの店舗でも借りれます。

 

・ありふれた事件 1992年

ブレアウィッチプロジェクトより前にスウェーデンで作られたフェイクドキュメンタリー映画の傑作。

端的に言えば「殺人鬼に情熱大陸が密着!」みたいな内容。

ドキュメンタリー作家が生活のためプラス趣味で淡々と殺人をしては死体を雑に隠してるブノワという男を撮影対象に選んで撮ってるという設定。

いきなり列車内で女性を絞め殺すところから始まり、通行人の黒人を殴り殺し、民家に押し入り大人を殺し、それを目撃した子供も追いかけて容赦なく‥、と、とにかくショッキングな内容。ただ全編モノクロなので描写のキツさは軽減されるため苦手な人もギリ見られるのが逆に怖いところ。

Netflixで見られます。

・ストーカー 1979年

 

 

こちらは旧ソ連の国際的巨匠アンドレイ・タルコフスキーの作品

某国に隕石が落ちた跡にできた「ゾーン」と呼ばれる立ち入り禁止地帯。ここの奥地に「望んだものが何でも手に入る部屋」があるという。そのうわさを聞きつけた学者と書くネタに困った作家そしてゾーンに詳しく何度も案内人として出入りしている「ストーカー」(相手を追け回す人ではなくここでは狩人的な意味)と呼ばれる職業の男の3人がゾーンに入っていく。一見、何の変哲もない野原と廃墟があるだけの場所だがそこには恐ろしい罠がある。そして「願いがかなう部屋」の正体とは・・

ジャンル的にはSF映画ですが恐ろしく地味な画面。しかしスリリングかつ奥深い作品です。

160分もありとても難解で静謐な映画なので見てる最中ウトウトしてしまう人が多い本作(ていうかタルコフスキー作品はその傾向割とあります笑)。しかしそういう映画こそレンタルDVDで観るにはうってつけ!むしろ理解しがたい部分は何度も見ればいいんじゃないでしょうか。

こちらも発掘良品で借りられます。

 

・サスペリアPART2 1975年

決して一人では見ないでください」というキャッチコピーでも有名なホラー映画の金字塔「サスペリア」。

今回紹介する本作はそのPART2!・・・では実はないんですよね

昔の日本の洋画宣伝ではありがちなのですが「こんど来るあの映画、前にヒットしたあの映画と監督(or主演俳優)一緒だし雰囲気似てるから続編にしちゃおうぜ!」みたいなノリの被害者の一つです笑。本国イタリアでは今作は1975年公開ですが、サスペリアは1977年公開なのでちょっと調べれば「これ絶対続編じゃないじゃん!」ってわかります笑。

ただサスペリアでも有名な強烈な赤のイメージ使いや容赦ない露悪的残酷描写、ゴブリンの不気味かつ超かっこいい音楽などの要素は本作にもガッツリあってやはり似てるんですよね。

これは監督のダリオ・アルジェントの特色ということですね。しかし今作はオカルト要素無しのミステリー映画としての面白さもしっかりありつつ、サスペリアと同じ位のホラー、スラッシャーシーンもあるので私としてはむしろ本作のほうがオススメですね。

 

・ジェイコブズラダー 1990年

ベトナムで一度死にかけた帰還兵が本国に戻ってから、幻覚を見るようになり様々な恐怖を味わう地獄めぐり映画。

80年代「フラッシュダンス」「ナインハーフ」などシズル感たっぷりの映画で有名なMV出身監督エイドリアン・ラインの代表作。今作は彼の不倫スリラー映画「危険な情事」に次ぐ怖い映画ですね。

1990年公開の本作ですがその9年後に公開されるとある有名映画とオチが似ています。もしかして本作も影響をあたえたのかな。

でっかいTSUTAYAでしか置いてなかったのですが、これも発掘良品で広く出回りましたね。

 

・ゾンビ(ディレクターズカット版) 1978年

近作は非常に有名でゾンビ映画の金字塔と名高いです。

おなじゾンビ映画の父ジョージ・A・ロメロのデビュー作「ナイトオブザリビングデッド」と並んで今に至るまでのゾンビ映画の基本設定、テンプレートを作った映画です。

が、数年前までは置いてないレンタルビデオ店のほうが多い冷遇振り。おそらく本作のバージョン以外に「米国公開版」「ダリオアルジェント監修版」と別バージョンがあるのでややこしかったのでしょう。

私の地元のTSUTAYAにもこれのリメイクの「ドーンオブザデッド」しか置いてありませんでしたが、またこれも発掘良品で登場してくれました!

 

人間のほうが残りわずかなゾンビが蔓延した世界でショッピングモールに立てこもった男女4人。モールに集まってくるゾンビとの攻防の面白さ、他の人間がいないショッピングモールでの快楽的蕩尽と尽きせぬ消費欲をあさましく描く風刺性など今見ても全く色あせない傑作!

毎年12月29日(皮膚と肉の日)に池袋の新文芸座で他のホラーと2本立て上映されてたりするのでそっちで見るのもオススメです!

ダリオアルジェント監修版はまだそういう名画座でしか見られないんだよなあ。こっちも発掘してくれませんかねTSUTAYAさん。笑

 

以上10本が私のオススメです。もちろんこれ以外にも最近発掘されてきた名作はたくさんあります。

こうやって昔の作品のアーカイブが掘り起こされるのはすばらしいことですね。古い映画だからと躊躇せず、皆さんもぜひご覧ください。

映画が誕生して今年で123年。旧作映画は金脈、宝の山ですよ!(もちろん同じかそれ以上のゴミも埋まってますけど笑い)